ミモリアル

スーパー・ストロング・オイモ・マシーン

【ボイメン】24/6/14 根性の拳 愛知

心からめいっぱい笑えるのも、大粒の涙を流せるのも、彼らが家族として受け入れてくれるから。胸を貸してくれてありがとう。



2024.6.14.fri @ダイアモンドホール
BOYS AND MEN LIVE 2024 根性の拳(フィスト)

仕事を終え、猛ダッシュで新栄へ向かった。
新栄の駅を上がったところのファミマで羊羹を買い、食べながら会場の非常階段を上がる。階段にもう列はなく、5階まで淡々と足を進めた。ダイホの階段はBMシアターの階段ほど苦しくない。開演10分前に無事入場。物販、ドリンク交換を慌ただしく済ませ、先に着いていた友達と合流した。

友達と3人で立てそうなところを探していたが、開演が差し迫っていてムチャも言っていられなかったので、わたしはバラけることにした。ちょうど1人立てそうな隙間があり、吸い寄せられるようにそこに立った。

開演。

コナンのオープニングでおなじみのあのセリフ1のパロディでライブは始まった。メンバーはコナンくんのような黒縁メガネに、メンバーカラーの蝶ネクタイ、大舞台でよく着ている紺の法被を羽織った姿で登場。東京公演の日にツイッターでネタバレ写真を見てしまっていたので、衝撃は薄かった。もっと新鮮に驚けたらよかったな。最初の曲は夢音頭。ボイメン祭りの開幕!

ぶち上げ曲であるぶちラン、ヴーカ、炎天下を序盤でドドドとやってしまった。出し惜しみ一切無し、とっとと一体感を作ってしまい、爆走!油断してると置いて行かれるスピード感。幸い、元気いっぱい踊るお嬢さんたちの近くに立てたので、わたしも元気いっぱい踊った。世侍塾GOやサムライチョップなど、一緒になって腕を動かす曲が多く、楽しい!

5人それぞれにソロ曲や見せ場があり、よかった。本田さんのソロによるBMCA、田村さんがシアワセアンテナを歌う…と見せかけて歌わない、客席に登場した平松さんの赤坂の赤い心、コンテンポラリーダンサーの田村さんを率いた吉原くんのLast Forever、辻本さんのソロによるForever and Always。この流れの中で、ひとりずつ白スーツに衣装替えしていくのも上手い構成。

また、「キャー!」とか「フゥー!」とかの歓声を、スタァ平松さん以外でも聞けたのがよかった。ここのところ、全体ライブでの歓声が徐々に増えている気がする。わたしたちは黄色い声を出せないわけではなかったんだな。メンバー1人1人が実力を以て、黄色い声を出させるパフォーマーに成った、というのがひとつ。そして、平松さんとアモーレシスターズ2が、「キャー!」を出すことのハードルをググッと下げてくれた、というのがもうひとつの理由だと思う。

平松さんとアモーレシスターズの合いの手は、(平松さんのスタァ性はもちろんとして)信頼関係の上に成り立っている。平松さんは「ファンの皆はきっと応えてくれるだろう」と信じてパフォーマンスをしているし、アモーレシスターズは「わたしたちの歓声を彼は受け止めてくれる」と信じて声や拍手を届けている。受け身が取れない相手に技は出せない。これは演者とファンとの信頼関係の問題だったんだな。

「Next BOYMEN’s Hint!」で次の曲のヒントをくれる場面もよかった。「ヒント:赤いルージュ」からの粋やがれ夢Chu毒。ガチ恋不可避コンボで大絶叫。最近ZOKKONなどに会えてないなあ、と寂しく思っていたところだったので、うれしい悲鳴だった。

わたしはこのあたりで、気が付いたら泣いていた。ぼろぼろと。どこで泣き始めたとか覚えてない。ガンバレFMGではもう号泣だったと思う。すべてを目に焼き付けたいのに、涙が溢れて視界が滲んでしまった。

ボイメンのライブは基本「オッシャ行くぞ!!!」と背中をバンバン叩いて気合いを入れてくれる。みんなでバカ騒ぎして、空っぽになるまで出し切って「明日からも頑張ろうな~!」と笑顔で別れる。だけど時折こうして、頑張ってる自分をそっと救い上げてくれる瞬間がある。特にガンバレFMGはそういう曲だった。優しく、だけど力強く背を押す応援歌。


www.youtube.com

いつのライブだったかな3、以前吉原くんがこの曲を歌う前の煽りで「頑張れ頑張れ、って俺達は簡単に言うけど、本当に頑張っている人にこそ、この言葉が響くと信じているから言うんだ」と言ってくれていた。その言葉が時を越えてまたわたしの胸に届き、あの時よりもずっと深く刺さった。そして、今日現在の吉原くんの力強く優しい歌声が胸を打ってくれた。

大人になると、「頑張ってる」のが当たり前になる。「頑張ってる」の連続。それをわざわざ言わなくなるし、頑張ってる自分を見もしなくなる。だってみんな頑張ってるから。だけど彼らは見つけてくれた。頑張ってるわたしを。声を上げてワンワン泣いてしまった。ライブの喧騒の中でなら、子供みたいに泣けた。救いだった。涙が枯れたら、また頑張れるって思えた。

このライブのセトリに、友ありてがある。それがとても良いなと思った。珍しいな、とも。勇翔さんという友と分かれてから最初の、持ち小屋以外での単独ライブで、この曲は選ばれた。
この曲がわたしたちに届くと信じて歌ってくれたのが、心底うれしかった。わたしは最初の「いたみを分け与えてくれ 半分このぼくにくれ」でもうボロ泣きだった。いつもそうだが、ボイメンは我々を家族として扱ってくれる。「世界に一人ではない それを感じろ」と。発売当時のわたしは、この曲にこんなに救われると思ってなかっただろうな。夢おわとUFOに夢中だったし。わたしも彼らも、年を重ねたからこそ気持ちが乗る曲が増えている気がする。


www.youtube.com

エンディングに近いMCでどこかから笛の音が聞こえてきた。その正体がわからずキョロキョロしていると、隣に立ってた平松推しのお嬢さんが肩をつついてくれた。お嬢さんの指差す方を辿ると、わたしの死角に平松さんが座ってリコーダーを吹いているのが見えた。ギャワイイ!というデカめの声が出てしまった。まったく吹けてなかったため気づかなかったが、コナンの挿入歌でお馴染みの「キミがいれば」を吹いていたらしい。練習では吹けていたので調子に乗って楽譜を捨ててきてしまったとのこと。

元気いっぱいアンコールをしたが、アンコール曲のご用意はなかった。今回のアンコールは、ライブで元気になってしまったオタクたちがニコニコと「おい!出せ!まだ出せるだろ!^^」と生卵を掲げている感じがあり、とてもよかった。慣例で出されるアンコールではないな、と思った。MCでしゃべりすぎてしまった自覚がある彼らは、平謝りして帰っていった。

ライブタイトルに因んだ「拳」と「コナン」の要素が、バラエティに富んだ選曲・演目をほどよくまとめ、この一公演が作品として美しく仕上がっていた。拳のイラストが描かれた板を辻本さんが拳で割るなど、ボイメンらしい雑味も活きており、とても好きだと思った。平松シェフが極上の食材である辻本さんらを腕によりをかけて料理し、吉原オーナーのチェックで整えられたメニューがテーブルに並んでいるそう。平松シェフの自由にさせると、前菜からデザートまでステーキになってしまうらしい。

最近の、ボイメン主体で作られたライブが本当に好きだ。彼らが自分たちで考え、選び、作り上げたものをそのまま受け取れる。そんな日が来て本当にうれしい。今まさに、わたしのオタク人生は報われているのかもしれない。

ツーショらくがき。楽しかったな!

ちなみに、「根性の拳」のタイトル案を出したのは吉原くんだったらしい。4タイトル発表直後、友達と「平松さんのボキャブラリーにコナンがあるわけなくない?!」と喚いていたので、謎が解明してよかった。


  1. 俺は高校生探偵以下略。
  2. 別日の発言だが、\アモーレ!/と合いの手を入れてくれる元気な黄色集団のことを、吉原くんがこう呼んでいた。
  3. 調べてみたら2019年6月18日、シアターでの誠スペシャルイベントだった。
  4. 6/17吉原くんのTwitchにて話題になった。