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【ボイメン】24/2/24 誠ライブ 昼/夜【マコライ】

2024年、2月24日。3月に決まった勇翔さんのボイメン卒業に伴い、4人体制の誠による、最後のライブが開催された。

誠というユニット名は残るけど、残された3人は栄第七学園合唱部というユニットで定着しているため、実質的にこれが誠 THE FINALになるだろうな。


当日朝

前日は心斎橋でヴーカを踊るイベントに参加したが、早く帰宅してゆっくり休めたため、オールスタンディング2公演を戦え抜けそうだと思えた。コンディションが良かった。朝は塩昆布をのせたごはんと、みそ汁。意識して塩分を摂った。

10時から義経千本桜のイベントのチケ発があり、チケットを確保してから家を出ることにした。10時02分には取れたので、スムーズな出発となった。開場中物販でいいか~と思っていたが、予定より早くシアターに到着したので、先行物販で特典券を確保した。成り行きに任せるのが良い。
一度5階まで上がってしまうと降りるのがもったいないが、階段に30分以上居続けるのも息苦しいしトイレの心配もあるので、泣く泣く降りた。

昼公演

びっくりするほど早い整理番号だった。最前列の柵だって掴める番号だったけど、自分が一番好きな場所に立つことにした。段上最前、ド真ん中。これが4人最後のマコライだから、誠の真ん中に居たいと思った。

1曲目はDream Soldierだった。本田さんがギックリをやってしまい封印されたという、あのドリソルだ。旗を持って出てきた時点で、会場はヒィイヤアアア!!!という歓声で包まれていた。それを聞いてむずがゆそうに踊ってる4人が愛おしかった。わたしがボイメンにハマりたての頃、ドリソルはまだ現役でブイブイ言わせていた曲なので、今再びお目にかかれて本当にうれしかった。

フォルティシモ、Suga Suga Candy、ドギマギ…と可愛い楽曲が続いた。こういった可愛い恋の曲ができるのが誠の強み。きらきらでキュンキュンで、甘く弾けて可愛い。勇翔吉原がフォルティシモのハートの振り付けすら嫌がっているのは重々承知だが。

MCに入り、本田さんが「誠のときって…自己紹介どうやってたっけ…?\誠で~す/とかやってた?」とあやふやだった。まあわたしもあやふやである。なんと言うか、今まで彼らは誠をヌルッとゆるっとやっていたので、改めて「誠をやろう」とするとわからなくなるんだろうな。勇翔さんも「誠のときって白と紺って言ってたっけ…?」と本田さんに確認していて、「いいんじゃない?白と紺って感じの服着てるし」と投げていた。

次の曲へ行く際、「がんばってね、元気いっぱいで頼むよ」と本田さんに念を押されて、吉原くんが上手の袖にはけていった。この時点で察する。直近のマコライでも「マジでキツい。当時よくやれてたねおれ」と言っていた、こうつうあんぜんのうただった。この曲はこれ以上人が減ると回すのが困難なので、本当に見納めかもしれないなあ。
ラブモンは、ハマりたての頃いちばん好きな曲だったと思う。ちくわはいつの間にかなくなってしまったけど、あの場面でしゃがんでるゆとりが顔を見合わせたりニコニコ遊んだりしてるのが、いつも癒しだった。この曲も、人形使いを1人で担っていた勇翔さんがいなくなると、できなくなる。

以心伝心クイズのコーナーがあった。「~といえば?」みたいなお題に対して4人の答えが一致させてキャッキャしよう、の会である。平松さん曰く「さすがまこちゃん仲良しなんだからぁ、わたしたちぼくたち、まこちゃんのそういうところが好きなのよね~!」となってもらう会。

最初のお題は平松さんから出題された「ボイメンの曲といえば?」だった。これに対し吉原くんが「ボイメンのPretenderってことだよね?」と確認しており、入念な確認もむなしく、吉原くんだけ回答が一致せずという結果になった。結果を受けて平松さんが「まさとだけ途中から加入してるからな~」とさりげなく刺し、ジャックナイフが衰えていないことをしらしめた。平松さんのナイフは「刺すぞ刺すぞ!」ではなく、ノーモーションですれ違いざまに音もなく刺さっている。

勇翔さんが出したお題は「まちバルあるあるといえば?」だった。わたしもまちバルの公録に行けていた時代があり、思い出がたくさんある。東谷山フルーツパークや半田の赤レンガ倉庫に行った記憶が、遠足の思い出みたいに胸に残っている。あれがわたしのオタク幼少期だったと思う。
回答の結果は、本田勇翔「告知でけんちゃんがいつも同じところで噛む」平松「お昼ごはん代400円まで」吉原「お弁当じゃんけん」となり、本田勇翔のみ一致となった。わたしも「お弁当じゃんけん」派だった。平松さんの回答に関してはメンバーからも共感を得られなかった。ネタが古すぎたのかもしれない。メンバーも人間なので、古い記憶は取り出しにくくなっていく。オタクのわたしですら、最近は古いエピソードがあやふやになってきている。だから記録として残しておかなければならない、と思っている。

若き日のまちバル衣装が「精神的に限界」ということで、お色直しをした。ゆとりコンビが話していたが、精神的どころか「ズボンがパツパツでしゃがむと足の血流が止まる」とのことだったので、「肉体的にも限界」だったのだろう。本田さんの衣装はシャツが色褪せて黄ばんでしまい、やむなく新しいシャツで代用したらしいし。

同級生ごと(本田勇翔、平松吉原)に分けて交代で着替えに入り、トークで場を繋いだ。ゆとりが場に残ったとき、思わず「歌う…?」と身構えたが、それはなかった。そういえば、昔はマコライでそれぞれのソロを披露するコーナーがあったな、と思い出した。ソロの歌唱はもちろん、本田さんの子孫を未来から呼んだりすることができた夢のあるコーナーだった。今でこそ、当たり前のようにソロイベントをできているけれど。

お色直し後の衣装はZepp羽田のときの青衣装だった。なぜ青衣装なのかというと、本田さん曰く「勇翔が青だから…これはいわば俺らの愛情ですがなあ!」とのこと。愛だぁ。当然ながら、今の彼らに似合う衣装だった。先ほどの衣装との対比もあり、大人になったなあ、としみじみと感じた。

マイオンリーを聴きながら、たくさんのクリスマスをマコライで過ごしてきたなあ、と思った。わたしはずっと吉原くんに引っ付いて回っているので、必然的に誠の現場が多かった。クリスマスといえばマコライだった。今日と同じようにシアターの段上に入った日がある。2018年のクリスマス。その日の思い出と今の彼らの姿を重ねて、共に過ごした年月と密度を感じた。差し伸べられる手のひらは頼もしく、向けられた背は広く大きい。

次のDESEOでは悲鳴を上げてしまった。斜め前に立っていた友人曰く、「ブオワアアアア!!!」だったと。人間は本当に限界になると「ブオワアアアア!!!」と叫ぶらしい。DESEOは発売当初からずっと、曲振りだけで悲鳴が上がる曲。今だから言うけど、昔の誠のDESEOは「心中するんか?」という危うさがあった。樹海に消えそうだった。それが今こうして「大切な人を愛しく思い、守りたいと願う気持ちの強さ」を真っ向から歌えるようになっているのは、パフォーマーとしても人間としても成長している証だと感じる。

そして、ロマンスにびっくりした!「誠の曲全部やる」のでセトリにあってもおかしくないのだが、厳密にはOSAMUというビジュアル系バンドがカバーしていたものなので、期待していなかった!うれしい!OSAMUの映像が観たいがために、ミッドランドのソロイベ全員分行っていた時期がある。Malice様のガチ恋だった。

最後のブロックへ入る前に、MCを挟んだ。本田さんが「まだ夜の部もあるし、卒業ライブ自体は3/17なので、今何を語れるかというところではあると思うんだけど…」と前置きして、勇翔さんに気持ちを聞いた。しみじみと「誠は優しい」「誠で過ごす時間のほうが多い時期もあった」と言っており、勇翔さんにとっても誠が大切なものであったことを感じた。昔は勇翔さんが何を思っているのかわからなかった。今の彼は率直に気持ちを言葉にしてくれる。彼にはこの優しくてあたたかい場所を発ってでも、叶えたい夢があるんだ。

道と、夢のカタチ。道は、誠のみんなで作り上げた曲。勇翔さんを送り出そうという今、歌われるこの曲が深く胸に刺さった。夢カタの「夢のカタチ、ひとつじゃない」という歌詞が、今道を分かれる彼らにぴったりだった。夢カタのMVは、道を分かれた仲間が帰ってきて、再会する様子を描いていた。いつか道の先が重なる日がくるのかな。そのときまた一緒に笑えるのかな。

「ひとりじゃない」と歌う吉原くんが、勇翔さんの後ろ姿を見ていた。背中を押しているんだ。勇翔さんのことを大切に思っているんだ。わたしは、勇翔さんの卒業発表以後「なんとか納得しよう、元気に送り出すのが彼のためなんだ」と、飲み込もうとしていた。受け入れたほうが楽だという気持ちもあった。「置いて行かないで」と思ってしまう気持ちが、ずっとあった。だけど、今日このライブを見て、めいっぱい背中を押したいと感じた。わたしたちは彼の夢を応援できる、家族なんだ。

最後の曲はレディバイだった。平松さん曰く「みんなが一番やれるやつ」。めいっぱい声を出して、愛を叫んで、会場がひとつになって笑顔で終われる曲。

メンバーがはけたあと、客電が点かなかったため「アンコール、ワンチャンいけるのでは…?」と思い、手を叩いたらアンコールが発生した。シアターでアンコールができるなんてなあ。オルスタは当分勘弁願いたいが、ならではの良さももちろんある。

アンコールで出てきた際、吉原くんはすっかり勇翔教団の信者だった。彼は長年、教団の幹部をやっている。このネタはマコライの定番の内輪ネタである。衣装が水色のスーツ姿ということもあり、勇翔さんに「胸に教団のバッジつけてたら完全にそれだったね」と言われていた。教祖様である勇翔さんにひれ伏す所作がエレガントになっており、本田さんに「スタミュの無駄遣い」と言われていた。

アンコールの曲はドギマギだった。平松さんが変なテンションになってしまい、それを受けて吉原くんが笑ってしまい歌えなくなり、本田さんも自分のパートの終わりに「ハハッ」と笑ってしまっていた。終盤はもうみんな歌唱していなかった。センターに立つ勇翔さんを囲い、教団のポーズでひれ伏す3人、同じく手を掲げフゥ~~~!と声を上げる我々オタク。もう何が何だかわからない。でもこれがマコライだ。これが勇翔さんがいる誠だ。

特典会で会った吉原くんも「マコライって感じだったね」と笑っていた。少し目が潤んでいた。

昼食、おやつ

お昼ごはんはパルコのマルモキッチンに入った。ラケルと迷ったが、デザートのみたらし団子と最中に惹かれた。

海鮮だし茶漬けにサーモンをトッピングで足した。おなかがぺこぺこだったので、写真は撮り忘れた。

デザートが到着するまでの時間に、先週の地下迷宮の続きをした。先週の日記に書いた通り、わたしは途中で離脱して残りを友達に任せたのだが、「やっぱり皆で揃ってるときに続きをやろう」ということになっていた。「マコライで頭いっぱいで謎なんか解けるか?」と思っていたが、無事に謎を解きクリア。気持ちよくエンドロールを観た。

きな粉がむせるけど美味しい。


夜公演

番号が早くなかったため、段上の後方で観ることになった。人の頭の隙間からなんとか見える程度だったが、友達と一緒に見れればどこでもよかった。視界があまり良くなかったことと、友達とはしゃいでる時間が多かったことから、夜公演の記録は昼より少ない。

夜公演の衣装はフォルティシモ、お色直しはナゴヤドームの赤衣装だった。昼が青、夜が赤。

夜公演ではサマータイムキッスがあり、うれしかった。わたしより古いオタクは頭寒足熱おじいちゃんによく沸いてる印象があるが、わたしはサマキスのほうが沸いてしまうな、と自覚した。駆け抜けた夏の思い出が色鮮やかで、涙が出てしまう。夏にしか聴けないレアリティもあると思う。サマータイムキッスといえば、誠とオタクで「サマタイ」「サマキス」と略称が分かれたエピソードを思い出した。吉原くんが「サマタイ」って言った瞬間のオタクの「ヒェエ!!?」という声が忘れられない。

事前の告知通り、胸キュンワード選手権があった。昼と夜の間に会場設置のボックスにて募集した胸キュンワードを、メンバーがそれぞれに引いて挑戦する。昔から、誠ライブでは胸キュンワード選手権をよくやっていた。メンバーの大半は大喜利ムーブをするため、正攻法で行く勇翔さんの一人勝ちになる。それも含めて定番なのだ。

サマキスがあったがマイオンリーもあった。誠の夏と冬をどちらも味わえた。昼公演でも思ったが、やはりわたしは四季を誠と過ごしてきたんだな。リリイベにしてもツアーにしても、誠として動いている時間が多い。ライブ屋さんとしての強みがあった誠と一緒に過ごしてきたので、わたしの人生には誠の音楽があるんだな。

夢のカタチ(バラードver.)があった。このver.はボイメン5周年の時に爆誕し、最後に「ありがとう~」が言えないためかオタクから不評だった。今になって聴くと沁みる。通常verよりしっかり歌詞を届ける歌になるので、5周年ももちろん、今日みたいな日にもふさわしいと思った。

そして、最前列へ。この曲もしっかり「ひとりじゃない」と歌っている。「夢は続いている」とも。「涙零しながら笑いながらまた進むんだ」という歌詞は、別れを悲しむ今の気持ちをも受け入れてくれているみたいで、あたたかいなと感じた。誠の曲は、夢をそっと後押しする曲が多い。その道を分かれても、夢を追う気持ちを大切にする曲。誠でよかったな、と思った。誠が大好きだ。

夜公演のアンコールはBPMが異常に速かった。飲み会のリズムだった。少なくとも昼はもっとゆっくりだった。案の定、出てきた吉原くんに「BPMはやない?」と突っ込まれていた。皆、気が急いていたんだ。1分1秒でも誠を浴びたくて。

最後はレディバイ、ALL勇翔コールver。みんなで歌うが、コールは全部「勇翔」になった。「よ~~し~~は~~ら~~!」の部分は、MCで話題になった勇翔さんの架空の苗字、「轟(とどろき)」が採用された。なかなかサマになる、良い苗字だ。架空だが。

レディバイはずっと誠の代表曲。いつでもどこでもひとつになれる、とっておきのテッパン。5人で育てたドギマギも、誠だけのシングルで出したフォルティシモも、それぞれに誠を象徴する曲だと思う。だけど歴史にずっとあったレディバイは、きっと誠のド真ん中で誠を支え続けてきた。この曲で元気いっぱい勇翔さんを送り出せるのが、とてもうれしかった。

夜の部のポーズは、「勇翔に誠の好きな曲何?って聞いたら、サマータイムキッスだと言うので、チュッチュッチュチュ~のポーズにしました!」と平松さんから説明があった。ちょうどお昼ごはんのときに友達と「サマキスじゃない?」と話していたので、この謎も解けてよかった。最後まで勇翔ファーストで興行は幕を閉じた。

帰路

シアターを降りて、友達との別れを惜しんだ。皆はごはんに行くそうだが、わたしは体力と終電の心配があり、離脱することになった。改札を通るわたしに「教団幹部の女ありがとう~!」と言って見送ってくれたので、教団のポーズで応え、地下への階段を下りた。

終わってしまった。マコライが。4人の誠が。宝箱みたいなきらきらの1日だったな。あたたかくて優しくて、きらきらしてて。マコライの思い出はずっとそうだった。わたしの大好きなマコライだった。こうしてみんなで大切にできる思い出を作ることができて、本当にうれしい。

今日のことを抱きしめて、わたしは前へ進む。

初期会員証が集まったので記念写真を撮った。